タコやエビの身縮みや衣剥がれを抑えたい

魚介類の中でもタコやエビは筋繊維が強く、高水分の食材。噛むたびに感じるプリっとした弾力のある食感、ジューシーさ、独特のうまみ・甘みが特徴的で、和・洋・中と様々なジャンルで活躍します。しかし、加熱をはじめとした加工工程でタンパク質が変性・硬化し、うまみ・甘みを含んだ水分がドリップとして流出しやすく、結果として身縮みが起こり、食感も硬くパサつき、風味や見た目も損なわれるといった課題があります。

またタコの唐揚げやエビフライのようなフライ製品の場合、身縮みするだけでなく、ドリップ流出により身と衣の間に隙間ができ、衣が剥がれやすくなります。業務用の大量調理や加工においては製品コストに影響するため、製品不良や製品歩留まり低下は大きな課題となります。

今回はこのような課題をお持ちの方に向けて、筋繊維を壊さずに保水し、身縮みを抑えてボリュームを保ち、プリっとジューシーな食感に仕上げる方法をご紹介します。歩留まり向上や、フライ調理での衣剥がれ防止にもお役立ちできるアプリケーションをご提案します。ぜひ最後までご覧ください。

食品開発者のよくある悩み

  • タコやエビを加熱調理すると、身縮みして見た目やボリュームが損なわれる
  • 製品歩留まりが低く、硬く締まったゴムのような歯切れの悪い食感になる
  • 冷凍のタコやエビを解凍した際に発生するドリップを抑制したい
  • タコやエビのフライ製品では衣剥がれが起こりやすく、製品ロスになる
  • リン酸塩やpH調整剤を使用せずに歩留まり向上、食感改良を実現したい

筋繊維を壊さない保水材

保水材でのコーティングによる品質・歩留まり改善

タコやエビは独特の弾力と風味が魅力ですが、加熱などの加工を行った際にタンパク質が変性し、ドリップが流出して身が縮みやすい食材です。この現象は、特に冷解凍や高温調理、レンジアップなどの工程で顕著に現れ、食感や風味低下の原因となります。

その対策として保水材でタコやエビをコーティングすると、保水材がドリップや水分蒸発を抑制する役割を果たします。これにより、加熱調理後もうまみ成分を含んだ水分が保持され、身縮みを防ぎ、プリっとした歯切れの良い食感、ジューシーでボリュームのある見た目を維持できます。

また、保水材はフライ調理においても効果的です。タコの唐揚げやエビフライなどのフライ製品では、加熱時の身縮みやドリップの抑制が衣の剥がれ抑制に繋がるため、見た目や食感の改善、製品ロスの低下に貢献します。その結果、エンドユーザーに提供する際の品質が向上し、満足度を高めることができます。

筋繊維を壊さず、独特のプリっと感と風味を維持する保水対策

保水材の選び方や使用方法には様々なポイントがありますが、タコやエビに使用する際には、素材本来の食感や風味をいかに維持できるかが非常に重要となります。タコやエビの特徴は、強い筋繊維による噛みごたえのある食感と、独特のうまみ・甘みを含んだ風味。これらの食感、風味を維持可能な保水材を選定し、各最終製品に合致した加工方法で使用することで、品質向上や美味しさ実現に繋がります。

 

J-オイルミルズからのご提案

J-オイルミルズが提供する、業務用の機能性素材「ハイトラスト®シリーズ」をぜひお試しください。

ハイトラスト®シリーズの特徴の一つとして、肉タンパク質との親和性が高く、食材表面への付着性が良好という点があります。ハイトラスト®でタコやエビをコーティングする処理を施すと、ハイトラスト®がバリア機能を発揮し、タンパク質変性による内部からのドリップ流出を抑制します。その結果、歩留まりの大幅な向上身縮み抑制によるボリューム維持といった製品コストや品質の改善に繋がります。ハイトラスト®は「でん粉」が主剤の製剤であり、リン酸塩やpH調整剤を使用せずに歩留まり向上や食感改良が可能です。食感の決め手となるタコやエビの筋繊維を壊さず、素材本来の自然な食感、風味を活かした保水対策として有効です。

タコの唐揚げやエビフライのようなフライ製品においては、ハイトラスト®を打ち粉として使用することで衣剥がれを抑制でき、見た目や食感等の製品品質の向上に繋がります。他にもタコ焼きやマリネ、エビチリなど幅広い製品にて活用いただけます。

資料のダウンロード

ハイトラスト®シリーズ」の詳しいメカニズムや、蒸しタコのドリップ抑制検証、タコの唐揚げや冷凍むきエビのアプリケーションについて詳しく解説しております。詳細が気になる方は是非ご覧ください。