おにぎりの具材やご飯の食感を改善したい

おにぎりは、日本の伝統的な食文化として広く親しまれ、シンプルながらも豊かな味わいは多くの人々に愛されています。定番の鮭やツナマヨをはじめ、肉加工品や生の海鮮を使った具材も多く、バラエティを楽しめるのも特徴です。しかし、おにぎりは作ってから喫食までの時間が長いと、具材の水分がご飯に移行し、結果として具材の食感が損なわれたり、ご飯がべたつくという問題が発生します。これはおにぎりの鮮度や食感、そして最も重要な炊き立てのご飯の美味しさを損なう原因となります。

一般的な解決策として、増粘多糖類やアルファ化でん粉などの保水材が添加されることがありますが、時としてダマ(ままこ)ができやすく、またべたつきを引き起こすことがあり、製造工程の作業性に悪影響を及ぼすことがあります。これらの問題を解決するために、具材の自然な食感を保ちつつ、べたつかずに美味しさを保つことができる新しいアプリケーションや方法の開発が求められています。

本稿ではおにぎりの具材に最適な保水策を紹介して、おにぎりの美味しさ保持と作業性向上に役立つ方法を解説します。さらに、おにぎりのご飯のもちもち感を長く維持したり、ほぐれ性や結着性を改善させる米飯改質材もご紹介いたします。気になる方はぜひ最後までご覧ください。

食品開発者のよくある悩み

  • おにぎりの具材が水っぽくなる、べたつく
  • 具材をべたつかせず、自然な食感のおにぎりを作りたい
  • 保水材を添加するとダマになり理想の食感が再現できない
  • 作業性や食感の観点から保水材の添加量を増やせない

保水材由来の課題をどう解決するか

おにぎりの製造においては、出来立てのご飯や具材の食感を長く保つことが課題となります。特に、保水材を使用する際に生じるべたつきやダマの形成は、製品の品質を低下させる原因となり得ます。これらの問題は、アルファ化でん粉や増粘多糖類などの一般的な保水材が持つ特有の粘性と、冷水を加えた際にダマが形成されやすい性質に起因しています。

この課題に対処するため、べたつかない特性を持つ保水材を選ぶことで、おにぎりの具材の自然な口当たりを損なうことなく、適切に水分を調整し、製品の品質を向上させることが可能となります。

海鮮おにぎりにおすすめの素材?

おにぎりにはツナやたらこ、明太子など海鮮原料も定番具材として欠かせません。これらの水産加工品は、加工中に適切な保水処理が施されていない場合、形状の崩れや不適切な水分量による味の劣化など、製品の品質に大きく影響を及ぼすことがあります。

加えて、たらこや明太子などの水産加工品は強く攪拌すると形が壊れてしまうため、攪拌時の調整がポイントとなります。従来使用されてきたアルファ化でん粉や増粘多糖類などの保水材は、添加時に強い攪拌を必要とし、繊細な具材とあまり相性が良くありません。また冷水を加えた際にダマができやすく、均一な分散が困難であるため、作業性の低下や歩留まりの悪化を招いてしまいます。

このような背景から、非加熱の水産加工品を使用するおにぎりには、べたつきのなさ、そしてダマになりにくい機能性を持った素材が推奨されます。

低攪拌で素早く水分を吸収し、均一に分散する素材であれば、たらこや明太子などの繊細な具材を使用する際も、素材本来の形状や食感を損なうことなく、適切な水分量を保持することができます。さらに、離水を抑制して、長時間の保存においても具材の品質を維持することが可能です。また製造現場においては作業性の向上が期待でき、歩留まりの改善にも寄与します。

J-オイルミルズからのご提案!

J-オイルミルズが提供する独自の機能性素材「クレムス®HU-1」を是非お試しください。

クレムス®HU-1は業務用の高吸水性でん粉です。ダマになりにくいため作業性が良く、べたつきにくい特徴をもちながら、高い保水機能を有しています。おにぎりの具材に使用すると、離水をきちんと防止するため、自然な食感、出来立ての美味しさを維持できます。

今回はおにぎりの具材に活用する方法についてご紹介しましたが、離水対策が難しい非加熱のお惣菜等にも適した素材となっております。詳細が気になる方はお気軽にお問い合わせください。

またおにぎりのご飯の食感や成形性改善には、米飯改質材「アミコート®シリーズ」をご検討ください。アミコート®はご飯の粘りを向上させるため、経時変化によりご飯がパサつく、ツヤやもちもちとした食感が損なわれるといった課題にお役立ちできます。さらに、ほぐれ性や結着性を改善させる製品もありますので、おにぎりの成形機適性でお困りの場合にもおすすめの改質材となっております。

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クレムス®HU-1の特徴や一般的なアルファ化でん粉との違い、人気の海鮮系おにぎり具材に配合するおすすめのアプリケーションをご紹介しております。是非ご覧ください。