ハンバーグをジューシーに仕上げたい・2重包餡ハンバーグ編

⾁粒感や噛み応えのある製品から箸切れ良くきめ細かい⾆触りの製品まで、ハンバーグに対する消費者の嗜好性は千差万別であり、消費者の嗜好性に合わせた様々な製品が販売されています。

2重包餡でボリュームのあるハンバーグを作る際にポイントとなるのが、内部の肉汁を保持して肉本来の「ジューシー感」を保つこと。一方でドリップを防ぐ工夫も両立せねばなりません。ハンバーグの生産開発においてジューシー感の維持は重要な課題とされ、喫⾷形態を問わず解決策が求められております。

食品開発者のよくある悩み

  • 加熱焼成中に⾁汁を保持できず、ふっくら感やジューシー感が損なわれる。
  • 加熱焼成中に外層生地がパンクして割れてしまい、内層部から肉汁がドリップして漏れ出してしまう。
  • ドリップや割れを防止するために外層生地を硬く厚くすると、内層生地とのコントラストが生じ、違和感が生じる。

⽔分と油分のコントロールがカギ

ジューシー感を保つためには、ハンバーグ内の⽔分・油分をいかにコントロールするかがカギとなります。パン粉や保⽔材の組み合わせにより「⾁汁の流出を防ぐ」だけではなく、喫⾷時には「⾁汁が染み出す」ように保持と流出のタイミングを調整することが重要です。

⾁汁には⽔分だけではなく油分(脂)も含まれています。加熱調理や再加熱時に流出する⽔分・油分を抱え込ませるために、お⾁の挽き⽅や、混錬時間、焼成⽅法など様々な⼯夫がなされますが、原料に⽤いる副素材の選択も重要なポイントになります。

結着性を向上させて外層構造を強める

2重包餡のハンバーグにおいては、内層生地配合を脂⾝リッチにすることで、お箸で割った時に⾁汁が溢れ出るような⼯夫が為されます。

この時、外層生地の⾁の⽔分・油分の保持性や構造的な強さが不⾜すると、加熱調理⼯程で⾁汁が流出してしまったり、形状が崩れて製品ロスに繋がる場合があります。また外装生地をリン酸塩等の食品添加物で強化しようとすると内層生地とのコントラスト(食感差)が生まれ、喫食時の違和感に繋がってしまいます。

つまり、2重包餡のハンバーグにおいては、外層の水分・油分の保持性の向上という観点のみならず、適度に⾁の結着性を向上して構造を強める⼯夫が必要となるのです。

J-オイルミルズからのご提案

ハンバーグの加熱調理⼯程で流出してくる⾁汁の保持に「ネオトラスト®シリーズ」が貢献します。⽔・油を抱える能⼒に優れるでん粉素材であり、⽔と油を同時に抱え込むことができます。

通常の保水材(例として⼀般的なα化でん粉と⽐較)は⽔のみを保持して、油は抱えることができませんが、「ネオトラスト®」の場合は自重比で2倍量程度の水・油をそれぞれ同時に保持することが可能です。ハンバーグの調理中を通して、安定的に⽔と油を保持し⾁汁の流出を抑えることができます。

2重包餡のハンバーグでは、外層生地の⾁の結着性を適度に⾼めて中からの⾁汁を”壁”で抑え込むことが重要です。「アクトボディー®KT-10」を外層部分に配合頂くことで、構造を違和感なく適度に強固にして内層からの⾁汁流出を抑え込むことが出来ます。

資料のダウンロード

食品開発者の方へ向けて、より詳しいアプリケーション資料を作成しました。従来ではできなかった、水と油を安定的に保持するメカニズムや2重包餡ハンバーグの構造を強固にする方法について解説しています。是非ご覧ください。