ハム製品の「スライス適性」を向上

ハムやベーコンなどの畜肉加工製品は、朝食から夕食、お弁当、和・洋・中の料理にも活躍し、日々の食卓の彩りにも欠かせない存在です。これらの製品では、食感だけでなく、「スライス適性」という要素も重要です。

スライス適性とは、製品をスライスしやすく、破れやロスを防ぐ特性のこと。適切な硬さと柔らかさを両立させることで、美味しさも向上させます。食品開発者や食品メーカーの方にとって、このスライス適性を向上させることは大きな課題です。

本記事では、ハム製品の良好な食感とスライス適性の向上に役立つ解決策を提供します。これらの情報を活用して、美味しくて使いやすい畜肉加工製品の開発にお役立てください。

食品開発者のよくある悩み

  • ロースハムの弾力を上げて、スライスしやすくしたい。
  • スライス時の破れを防ぎ、生産加工上のロスを無くしたい。
  • 材料にスターチを使っているが、イメージしている食感にならない。
  • 美味しさを維持しながら、コストダウンを目指したい。

ハム全体の強度は「保水」で変わる

ハム製品の食感改良にスターチ(でん粉・加工デンプン)を使用することは一般的に知られていますが、しなやかで破れにくいハムを作るためには調理時の「保水」がポイントとなり、調理条件に合わせたスターチを、調理条件に合わせて使用することがとても重要です。

ハムづくりにおける「スターチ」の役割

そもそも、ハム製品を作る時にはなぜスターチを使用するのか?原点に戻ってご説明します。

肉の保水のカギとなるのはタンパク質ですが、調理時の加熱によって、タンパク質は変性して、その保水力を低下させてしまいます。

そんな中、スターチは、水と熱を加えることによって膨潤し、スターチ自身が水を抱え込むことで保水の役割を担います。

つまり、スターチを用いて保水することでハム製品は理想的な硬さとなり、食べやすさと作業性を両立することができるのです。

水を抱えだす温度帯はスターチによって異なる

ハム全体の強度を左右するのは、ハムに含まれる水分量。すなわちスターチ自身がいかに適切に水を抱え込めるかどうかがポイントとなるのですが、実は、スターチが水を抱えだす温度帯というのは、スターチの種類によって大きく異なります。

加熱歩留まりが良く、しなやかで破れにくいハム製品を作りたい場合、ハムやベーコンなどで想定される温度帯に適したスターチを選択する必要があるのです。

 

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ハイトラスト®シリーズは、畜肉製品向けに開発されたピックル用製剤です。⾁の繊維の間に浸透しやすく、繊維を壊さずにしっかりと保⽔できることが特徴です。最終製品の歩留まりを向上させ、しなやかで破れにくいハム製品を作るために適しています。

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ハム製品のスライス時に破れにくくするための「硬さ」と「しなやかさ」について、スターチの違いによる影響やアプリケーション例をご紹介しております。詳細を知りたい方は是非ご覧ください。